オブリビオン

 

感想

この作品の面白い所は主人公であるジャックが伝えられ信じている事と、事実との間に深い溝がある事ではないかと思います。

即ち、観客である私達がジャックのセリフを通して認識している事も、当然ある部分では嘘という事になります。

 

舞台は人類が去った後の地球。

このディストピア世界の描写は新しいなと思いました。

瓦礫やガラクタがてんこ盛りになっている廃墟ではなく、スッキリとした物寂しい景色が逆に印象的です。

実はアイスランドでロケされているらしく、なるほど!だから美しく見えてしまうのだなと妙に納得しました。

 

ジャックはドローンのパトロールやメンテを任されているのですが、過去の記憶を消されており、実の所自分が何者なのかよく分かっていません。

本作ではストーリーの開始後、ジュリアという女性が現れる事によってジャックが何者かが明かされる仕組みになっています。

また実は地球に住み生き残っていたタフガイ、ビーチ(モーガン・フリーマン)からも意外な情報をもらいます。

 

その時思った事は一体何人のドローンの修理屋がいるのか?という事。

またこの様に区画を仕切られ行動を制御されると、一番知るべき肝心な事が分からないのだと思いショックを受けました。

ジャックはドローンの修理やバブルシップの操縦なども有能で頭もいい筈なのですが、蓋を開けてみるとこの様です。

 

ラストシーンは賛否両論あった様です。

「年老いたオリジナルのジャックが実は生きていて、彼が出て来る」というシナリオにする訳にはいかなかったのか?とも思います。

あのラストでは観客のみならず、パートナーであるジュリアが納得するかどうかも分かりません。

その前の急展開が意外な程に共感出来るストーリーであった為、惜しいなという気持ちでいっぱいになりました。

そこが少々残念ではありますが、全体的には見応えのある素晴らしい作品だと思います。感想