キャロル

 

感想

ケイト・ブランシェットの男前な演技が好印象でした。

クリスマスにデパートのおもちゃ売り場でキャロルとテレーズが出会うシーンは、明らかに2人が互いに一目惚れをした事が、はっきりと伝わってきました。

恋愛の始まりがこの様に美しく表現されている作品に、はずれなしと言っても過言ではないでしょう。

 

本作では具体的に2人が同性愛者であるというセリフや説明の言葉はありません。

また1950年代が舞台であると言う事もあり、電話など通信手段の勝手が今の社会とは違っていてそこが良いと思いました。

連絡手段1つとっても手紙を会社に直接届けるなど、ロマンがあると思います。

 

また夜遅く帰宅したテレーズ宛てに電話が鳴っていて、アパートの住民から注意を受けるシーンがあります。

これは当時まだ1つの電話回線を皆で共有していたからでしょう。

今の様にスマホや携帯、インターネットなどパーソナルな通信手段がない時代の物語です。

規制があるが故に、多少人目を気にしながら意中の相手と連絡を取る様子は最近では見る事が出来ない光景だと思います。

 

本作はキャロルとテレーズという女性同士の恋愛を描いた作品ですが、同時に男女の恋愛映画を観る様に楽しむ事が出来ます。

鑑賞していて気持ちの良いストーリーだと感じたのは、やはりテレーズとキャロルがそれぞれ自立した女性だからだと思います。

 

ある種の偏見により、この様な女性達が当時不遇な扱いを受けていた事がスクリーンを通じて少し理解出来た様な気がします。

またテレーズがキャロルと出会う事により、自分が何者なのかを徐々に理解するステップが淡々と描かれており、好感が持てました。感想