天才スピヴェット

 

感想

『アメリ』『ミック・マック』などで有名なフランスの巨匠、ジャン・ピエール・ジュネ監督が描く天才少年のロードムービー!

ブラックでシニカルな作風は健在!

しかし、いまだかつてないほどにハートフルで優しいタッチの映画だ…と思いました。

『ミック・マック』では、中東他で使用されている地雷への批判、それらを製造・販売している武器商人への批判がみられましたが、今回の映画では、アメリカの銃社会に対する痛烈な皮肉が炸裂しています。

しかし、それ以上に、当時十歳の天才子役、カイル・キャトレットくんの魅力、天才スピヴェットの魅力が迸っていると思いました!

あの笑顔、あの憂いを帯びた横顔、小生意気に眉を上げてみせる悪戯っぽい表情、どれをとっても、可愛らしくて、応援したくなって、大好きになってしまいます。

家族愛の物語としても素敵でした。

弟が銃の暴発で亡くなってしまったことで、心に大きな傷を負ったスピヴェット。

無口なカウボーイの父親は、自分ではなく、弟のほうに生きていてほしかったんじゃないかと、くよくよ悩む姿は、本当に悲しくて、そして、青春…。

ヘレナ・ボナム・カーターがエキセントリックな母親を演じているのですが、天才すぎるゆえに繊細すぎる息子をじっと見守るシーンには感動しました。

アイドル志望のお姉ちゃんも良いキャラしてる!

とにかく世界観が美しくて可愛らしくて、観ていてとっても幸せな気持ちになりました。

映画全体が、まるで飛び出す仕掛け絵本のように楽しいんです。一見の価値ありです。感想